鹿児島県出身のA君は、生まれて初めて雪を見てこう語った。

「こいが雪ね。まぁっこてつめたかよー。ほんにシロクマじゃなかとね?おいがこどんの頃は桜島ん灰で黒ダルマげえ作ってたがよー。んだもこら白ダルマじゃんねー。」

北九州大生にとって、雪は年に一度の貴重なイベントである。そして、雪の朝にはキャンパスのいたるところに雪だるまが創られるのだ。

それはまるで、幼き日に手に入れることができなかった、あこがれを体験しなおすかのような、淡い追憶の一日。

その、たった一日だけの雪祭りが、今年も繰り広げられた。