テロよりも怖いもの

[KOK 0182]

21 Sep 2001


先ほど何気なくラジオを聴いていたら、アメリカの高官(ブッシュだろうか)の演説が流れていて、その中でリベンジという言葉がひときわ力強く繰り返されていました。なんだか、まるで昔のニュース映画に出てきそうな雰囲気でした。

(新聞よんであとで解ったのだけど、これはやっぱり米上下両院合同本会議でのブッシュ大統領の演説でした。外国政府に対しても「米国の側につくのか、テロリストの側か、選択しなければならない」と態度決定を求めてたようです。日本軍による真珠湾攻撃直後のフランクリン・ルーズベルト大統領の議会演説になぞらえた演説との評価。なるほど焦臭いわけです)

イギリスにいると全然リアリティがなくて、不思議で不思議で仕方がないのですが、昨日今日の感じでは、日本も一緒になって戦争をはじめるつもりなのでしょうか?

なんの意味があってそんな戦争に参加するのでしょうか?誰のためにそんなことするのでしょう?近くにいるパキスタン人の研究者も「えっ、日本も参加するの、なんで?」といった感じで意外な顔をしてました。

ウエッブサイトの日本のマスコミをみてまわると、見たこともない外交筋の事情通が現れて、どこもさかんに危機感をあおり立てているようです。でも、いってることはさっぱり解りません。湾岸戦争の時に日本は恥ずかしい思いをしたのだそうだけど、日本がこの戦争に参加しようがしまいが、そんなこと一般の欧米人はほとんど関心ない感じ。むしろ平和主義を捨てて、軍事国として名乗りを上げるのは、完全にマイナスのイメージだと思うけど。

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たたかう?

テロにあった人々の死を悼むというレベルはとっくの昔に通り過ぎて、これを機会にやりたくてもできなかったことを堂々とやるぞ、という気分なのでしょうか?自分が死ぬわけではないから、アメリカについてれば勝つに決まっているから、とりあえず平気なのでしょうか?この際、経済的な失政を非常事態でごまかしちゃおうという算段でしょうか。朝鮮戦争の時のように特需を期待しているのでしょうか?ノストラダムスもテロも戦争も同じ次元なのでしょうか?

もしかして、よわいものイジメをする時のように、ここで参加を表明しないと、あとで自分がイジメられるからでしょうか?

ああ、たぶんきっとそうなのでしょうね。外交筋の事情通のいっていることもそんな風に聞こえました。

でも、日本がこんなに簡単に戦争に参加する事を決めちゃうなんて思ってもみなかったので、この豹変ぶりに驚いてます。だれも、反対する人はいないのでしょうか?みんなそれでいいのでしょうか?なんか妙に威勢がいいですね。列強のおしりにひっついていって泥沼におちいった北清事変を思い出します。教科書の写真では日本兵だけ背が低かったなぁ。

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Takekawa Daisuke