【狂120】鬼が笑う話

95/12/21

■このところ個人的な話ばかりでごめんなさい。K-PAX については次号に先送りします。鬼が笑う来年の話です。

■わたしをとりまく環境は、今年の夏の沖縄行きあたりを境に急速に変動しました。そのころのことを今になってはなせば、マンネリ化する京都生活に終止符を打つべく、南方移住計画を密かにたくらんでおりました。候補地はフィジーか沖縄でした。生活のあてはちょっとあったのですが、ほとんどいきあたりばったりの人生計画です。当然のこと、それはもろくもついえはて、わたしは鬱におちいりました。

■そんなところに国立民族学博物館の非常勤の話が舞いこんできました。しかし、それは京大の籍をはなれ学生をやめることが条件でした。学生をやめれば授業料もいらなくなるわけで、わたしにとっては必ずしも悪い話ばかりではありません。だめもとで応募したところ、とんとんとんと話がまとまり10月から職につくことになりました。

■非常勤はボーナスも保険もない不安定な身分ですが、とりあえず年間契約を更新しながら2年間の禄が保証されます。これまでのことを思えばずいぶんといい話です。民族学博物館からは「在任中に次の職を見つけること」といわれ、わたしはそのころ手当たりしだいに教官の公募に書類を送りました。わたしのような人類学の学生が定職をえるのは、なかなか大変なことです。一年間で条件が見合う公募はせいぜい10件くらいで、そのうえひとつのポストに20人以上の研究者がさっとうします。

■またしても「だめもと」です。ところがあろうことか、わたしを雇ってくれる大学があらわれました。たまたまいろいろなことが運よくはたらいたようです。

■しかし、状況が確定するまではどうころぶかわからないのがこの手の人事のつねです。しかもふたつの大学から打診があり、事態はつい最近までけっこう流動的でした。これまでの狂電で「京都をはなれる」ということしか書けなかったのはこのためです。

■来年の3月(もしかしたら2月)から北九州に移住するとっとよー。みなさんわたしをみすてないでとっとねー。ということですぶぁい。


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