スラブ家を建てる
25 Jul 1999


今日は朝から、以前からお世話になっている上地さんの新居づくりを手伝った。7月4日からほぼ二ヶ月の計画で、駐車場がついた二階建ての家をたてている。足場を作りながら、鉄筋をくみ合板のパネルをはり、コンクリートを流し込む。佐良浜の家屋はほとんどこうして作られている。鉄筋コンクリート、こちらの言葉でスラブヤーである。

10人を越す大工さんたちが集まって作業している。しかし、それだけじゃなく上地さん自身も、上地さんの息子の大平さんも、現場で仕事に参加している。奥さんは朝と昼と夕方の三回、働いている人たちの食べ物を用意する。施工主と建設業者という関係はそんなに明確に分化していない。

ソロモンでは家を建てる仕事は共同作業だった。おそらく、かつての佐良浜でも、家を建てるときには専門の大工さんのほかにさまざまな人が参加していたのだろう。小さな島ではたくさんのことを自分たちでやらなければならない。上地さんも実になれた感じで手際よく作業をこなす。自分の手で自分の家を造る、そんな雰囲気が作業を通じて伝わってくる。

こうして造られた家に対する思い入れは、ヤマトでよくみる組み立て式のパネルハウスとは、ずいぶん違うように思う。そういえば、佐良浜では家が落成した時の「祝い」も盛大だ。200人をこえる人々がお祝儀を持ってかけつける。

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Takekawa Daisuke